CPUでこんなに差が出る!業務効率化のためのパソコン選び

「普段業務で使用しているパソコンに満足していますか?最近、パソコンの動作が遅くて業務効率が悪いなあ...と感じていませんか?」
資料作成中にフリーズしたり、複数のアプリを同時に開くと動きがカクついたり。ブラウザを開くと読み込み中で待たされたり、毎日の業務で、パソコンの処理速度が遅いと感じている方はいませんか?
それはCPUの性能が動作速度に大きく影響しているのです。 特に、CPUの世代によって、その処理能力には大きな違いがあります。
この記事を読むことで、CPU性能が具体的にどう違い、パソコンの起動時間やアプリの起動速度にどれほどの差を生むのか、具体的な比較を通して理解を深めることができます。
日々の業務でわずかな待ち時間が積み重なり、月、年間で見ると大きな時間の損失につながっている可能性についてもご紹介します。 この記事を読めば、あなたの業務内容に最適なCPUを選び、パソコンによるストレスを減らし、業務効率を大幅に向上させることができるでしょう。
目次
CPUの世代や型の見方

パソコンの性能を大きく左右するCPUを選ぶ際、「世代」や「型番」といった言葉を目にすることが多いと思います。世代や型番を見ることでCPUのおおよその性能を知ることができます。ここでは、CPUの世代や型が何を意味するのか、どのように見分ければ良いのかを分かりやすく解説します。
CPUのメーカー
まず、CPUの主な製造メーカーとして、Intel(インテル) と AMD(エーエムディー) の2社が挙げられます。世界中のパソコンの多くが、このどちらかのメーカーのCPUを搭載しています。それぞれのメーカーで、CPUの種類や性能を示す名前(ブランド)が異なります。
IntelのCPU
Intelの代表的なブランドは 「Core(コア)」シリーズ です。他にも、より基本的な処理を行う 「Pentium(ペンティアム)」 や 「Celeron(セレロン)」 といったブランドもあります。 Coreシリーズには、さらに性能によって 「i9」「i7」「i5」「i3」 といったシリーズがあります。一般的に、数字が大きいほど高性能であると考えてください。
- i3(アイスリー)シリーズ:標準CPUでネットや文書の編集など
- i5(アイファイブ)シリーズ:一般向け高性能CPUで動画視聴、ワード、エクセル、資料作成など
- i7(アイセブン)シリーズ:画像処理や複雑な資料作成などの重めの作業など
- i9(アイナイン)シリーズ:動画編集や3Dレンダリングなどのより負荷が大きい作業など

そして、このCore i5などの後に続く数字が 「世代」 や 「型番」 を示す重要な部分です。例えば、「Core i5-10700」というCPUの場合、「Core i5」がシリーズ名、「10700」が型番を示しており、最初の「10」が 第10世代 であることを表しています。
以前の世代では、プロセッサーナンバーの中に世代を示す数字が含まれていました。例えば、「Core i5-10700」であれば、「10」が 第10世代 を意味します。 型番の末尾に付いているアルファベットも、CPUの特性を示すことがあります。
IntelのCPUでは末尾に英字が付いたモデルも存在します。これをサフィックスと呼びます。
サフィックスは「Core i5-8600K」といった型番のあとにアルファベット表記がされています。
ノートPC向けのCPUでは「U」 は低消費電力モデル、「H」 は高性能モデルといった区別があります。デスクトップ向けのCPUでは、「K」 はオーバークロック(定格以上の性能を引き出すこと)に対応したモデル、「F」 は内蔵グラフィックス機能がないモデルであることを示しています。
一般的に、世代の数字が大きいほど、新しい技術が使われており、性能が向上している ことが多いです。また、同じ世代であれば、「Core i9 > i7 > i5 > i3」の順に高性能であると考えて良いでしょう。
CPUの性能比較してみた
では、実際にCPUが変わるとどのくらい業務効率化につながるのか?社内にある「Core i9-14900」と「Core i5-10700」のPCで比較してみました。起動時間、アプリの起動速度比較によって見ていきましょう!
まず、それぞれのCPUの基本的なスペックを確認しましょう。
- Core i7-6500U:第6世代 Core i7(第6世代2016年1月発売)
- Core i9-14900:第14世代 Core i9(第14世代2023年10月発売)
この時点で、世代が8つも異なり、グレードも「i9」と「i7」で違う ことがわかります。一般的に、新しい世代のCPUほど技術が進化しており、同じグレードでも性能が向上しています。また、同じ世代であれば、「i9」は「i7」よりも高性能なシリーズに位置づけられます。
例えば、Core i9シリーズは一般的に多くのコアとスレッドを搭載しており、マルチタスク処理や負荷の高い作業(動画編集、3Dレンダリングなど)で高いパフォーマンスを発揮します. 一方、Core i5シリーズは、一般的なビジネス用途や日常的な作業に適した性能を持っています。
起動時間の比較
「Core i9 14世代」と「Core i7 6世代」でパソコンの起動時間にどれくらい差があるかを検証しました。2台のPCでオートログイン設定をして、デスクトップは「ゴミ箱」のみ、背景を青色に設定し、起動してデスクトップの青色画面が表示されるまでの時間を計測しました。
結果は「Core i9 14世代」が11秒、「Core i7 6世代」が47秒という結果になり、「Core i9 14世代」が4倍起動速度が速い結果となりました。
パソコンの起動時間は、CPUの処理能力だけでなく、ストレージの種類(SSDかHDDか)や搭載されているソフトウェアなど、様々な要因によって左右されます。しかし、高性能なCPUは、OSや常駐アプリケーションの起動処理をより高速に行うことができるため、起動時間の短縮に貢献する と考えられます。Core i9-14900はCore i7-6500Uよりも新しい世代で高性能であるため、一般的にはCore i9-14900を搭載したパソコンの方がより速く起動する ことが期待できます。
アプリの起動速度比較
今回は普段の業務で使いそうなMicrosoftOfficeソフトやオンライン会議やリモートワークなどで使用するカメラアプリ、画像や動画など作成するためのアドビソフトなどの起動を比較計測しました。
結果は「Core i9 14世代」は「Core i7 第6世代」に比べて平均2倍以上速度が速い結果となりました。

アプリケーションの起動速度も同様に、CPUの処理能力が大きく影響します。特に、複雑な処理を伴うアプリケーションや、多くのファイルを読み込むようなアプリケーション では、CPUの性能差が顕著に現れます。Core i9-14900は、より多くのコアと高いクロック周波数を持つ可能性が高いためアプリケーションをより速く起動できるのです。
パソコンの性能が上がると業務効率はどう変わる?
日々の業務の中で、パソコンの起動やアプリケーションの起動に数秒の差があったとしても、「大した差ではない」と感じるかもしれません。しかし、考えてみてください。- 出勤時の毎日のパソコン起動:仮にCore i9-14900搭載のパソコンがCore i7-6500U搭載のパソコンより36秒速く起動
- MicrosoftOfficeソフトの起動で4秒差(エクセルやパワーポイントの場合)
- オンライン会議でZOOM起動のたびに4秒差(リンクからZOOM会議に参加する場合)
- adobeのソフトを起動するたびに6秒差(画像編集ソフトを起動する場合)
出勤時にパソコンを起動し、1日当たり「10回オフィスアプリを起動」+「ZOOMを2回起動」+「adobeソフトを5回起動」したとします。
- 1日あたりの短縮時間は:36秒(起動) + (4秒 × 10回) + (4秒 × 3回)+ (6秒 × 10回) =148秒
- これを1ヶ月(20営業日)で計算すると:148秒 × 20日 = 2960秒 = 約50分
- さらに1年間(240営業日)で計算すると:148秒 × 240日 = 35520秒 =592分 = 9時間52分
社員一人あたり1年間で9時間44分節約となり、仮に社員が10名ほどの会社であればトータルで時間換算で年間98時間分のコスト削減となります。
これはあくまで単純な計算例ですが、CPUの性能差によって、毎日の小さな時間の積み重ねが、1ヶ月、1年というスパンで見ると大きな時間の差になることがお分かりいただけるかと思います。特に、パソコンを頻繁に起動したり、多くのアプリケーションを切り替えながら作業するような業務では、この差はさらに大きくなる可能性があります。塵も積もれば山となります。
まとめ
起動時間やアプリケーションの起動速度の比較では、高性能なCPUほど処理を高速に行うことができるため、待ち時間を減らし業務効率化ができます。
日々の業務におけるわずかな時間の差も、長期間で見ると大きな時間の損失につながる可能性を具体的な計算例を用いて示しました。例えば、毎日の起動やアプリの起動が数秒速くなるだけでも、1年間で見ると数時間以上の時間短縮になる可能性があります。
パソコンの動作が快適になることは、日々の業務のストレスを軽減し、より生産的な働き方を実現するための重要な投資と言えるでしょう。ご自身の業務内容やパソコンの使用頻度に合わせて適切なCPUを選ぶことが、まさに「時は金なり」を体現し、業務効率化の鍵となるのです。
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今回検証で使用した、「Core i7 6世代」はIntelの第8世代Coreiプロセッサー以前のものとなり、Windows11に対応しておりません(Windows11にアップグレードできるのは第8世代以降のCPUが対象です)。第8世代(2017年11月2日発売)以前のWindows10は2025年10月14日に、Microsoftによるサポートが終了します。この機会に業務内容にあった最適なCPUのパソコンを導入してみてはいかがでしょうか。
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ビジネスPCを選ぶ際には、自身の業務内容、使用するアプリケーション、予算などを考慮し、これらの情報を踏まえて最適なCPUを搭載した一台を選ぶことが重要です。ガリレオでは、専門スタッフがお客様に最適なビジネスパソコン選びをサポートさせていただきます。お気軽にお問い合わせください。
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