【屋外ディスプレイ導入ガイド】メリットや選び方、設置の注意点を解説します

屋外へのディスプレイの設置導入をお考えではありませんか?
この記事では、屋外ディスプレイが持つ集客力向上や情報発信力強化といったメリットから、設置場所の選び方、耐候性やセキュリティ対策のポイントまでを徹底解説します。 さらに、屋内で使用しているディスプレイを屋外で活用するための裏技や注意点もご紹介。記事を読むことで、貴社にとって最適な屋外ディスプレイの導入と運用を実現するための具体的な知識と判断力が得られます。
目次
屋外ディスプレイとは?

屋外ディスプレイとは、その名の通り、屋外環境での使用を目的として設計されたディスプレイのことです。
一般的に屋内での使用を想定したディスプレイとは異なり、屋外ディスプレイは、太陽光の下でも視認性を確保するための高輝度、雨や風などの自然環境に耐えるための高い防塵・防水性能(IP規格)、そして温度変化や衝撃に対する耐久性を備えている点が大きな特徴です。
例えば、晴れた日の屋外でスマートフォンの画面が見えにくい経験はないでしょうか?
これは、周囲の明るさに対して画面の輝度が不足しているために起こります。屋外ディスプレイは、このような環境下でも情報をしっかりと伝えることができるよう、非常に明るい液晶パネルを採用しています。
また、屋外は雨や風といった過酷な環境に晒されます。そのため、屋外ディスプレイには、内部への水の侵入を防ぐIP56といった防塵防水性能が求められます。これにより、屋外でも安心して長期間使用することが可能になります。
さらに、屋外に設置されたディスプレイは、不特定多数の人の目に触れるため、盗難やいたずらに対する対策も重要です。製品によっては、保護ガラス(IK10認定)を備え、外部からの衝撃によるダメージを最小限に抑える設計がされています。
※IK10とは、外部からの衝撃に対する保護レベルを示す国際規格の一つです。。IKコードはIK00(最低)からIK11(最高)までの12の強度クラスで定義されており、数値が高いほど高い耐衝撃性を持つことを意味します。具体的には、IK10は20ジュールの衝撃エネルギーに耐えることを意味します。これは、例えば2.0kgの物体(2Lのペットボトル)を2mの高さから落下させた際の衝撃に相当します。
屋外ディスプレイの用途は多岐に渡ります。店舗の広告や宣伝、駅や商業施設などの案内表示、公共スペースでの情報提供、さらには災害時などの緊急情報の発信など、様々なシーンでその効果を発揮します。
近年、デジタル技術の進化とともに、屋外ディスプレイは単なる情報発信のツールとしてだけでなく、顧客体験の向上やブランドイメージの強化、そして業務効率化やコスト削減にも貢献できるとして、多くの企業から注目を集めています。
屋外に置くメリットは?屋内ディスプレイは屋外用として使える?
屋外に業務用ディスプレイを設置することでどんなメリットがあるのか?得られる様々なメリットと、屋内用ディスプレイを屋外環境で活用するための方法について解説します。
屋外ディスプレイがもたらす魅力的なメリット
屋外に業務用ディスプレイを設置することには、導入企業にとって多くのメリットがあります。
- 広告・宣伝効果の向上:屋外の開放的な空間に設置することで、通行人や車両からの視認性が高まり、多くの人の目に触れる機会が増加します。
- 情報提供・コミュニケーションの促進:天気予報、交通情報、地域情報などをリアルタイムに提供することで、地域住民や観光客の利便性を高めることができます。
- 店舗・施設の魅力向上:デザイン性の高い映像やインパクトのあるコンテンツを表示することで、店舗や施設の注目度を高め、入店や来訪を促します。
- 業務効率化・コスト削減:デジタルサイネージは、表示内容をネットワーク経由で簡単に更新できるため、ポスターの張り替えなどの手間やコストを削減できます。修正も即座に反映でき、印刷時間も不要です。
屋外ディスプレイを選ぶ際の9つのポイント

屋外ディスプレイを選ぶ際には設置環境や用途に応じて様々な要素を考慮する必要があります。「稼働時間」「解像度」「輝度(カンデラ)」「防水・防塵性能(IP規格)」「 耐候性」「温度対策(冷却・加熱機能)」「保護ガラス(IK評価:耐衝撃性)」「視野角」「設置場所」の9つについてどのような基準で選ぶべきか解説いたします。
稼働時間
業務用ディスプレイの中には、24時間連続での使用を前提とした設計のものがあります。一方で、用途によっては18時間程度の稼働時間で十分な場合もあります。必要な稼働時間に合わせて製品を選ぶことが重要です。
解像度
解像度は、画面に表示される画素の数を指し、画像の精細さを決定します。一般的な解像度として、フルHD(FHD:1,920×1,080ピクセル)や、より高精細な4K(3,840×2,160ピクセル)があります。表示するコンテンツの内容や視認距離によって適切な解像度を選ぶ必要があります。近距離で細かい文字や情報を表示する場合は高解像度が有利ですが、遠距離からの視認が主な目的であればFHDでも十分です。
輝度(カンデラ)
ディスプレイの視認性は、設置する環境の明るさによって大きく影響を受けるため、適切な輝度の製品を選ぶことが非常に重要です。輝度(カンデラ)はディスプレイの画面の明るさを示す指標で、単位はcd/㎡(カンデラ毎平方メートル)と表示します。
屋外にディスプレイを設置する場合、太陽光の影響を受けるため、屋内用よりも高い輝度が必要になります。屋外環境での日当たりの強い場所では、2,500cd/㎡以上の高輝度ディスプレイが推奨され、日当たりの少ない場所(軒下など)は1,500cd/㎡以上が推奨されます。また、日中から夜間まで使用する環境では、周囲の明るさに合わせて自動的に画面の明るさを調整する輝度センサーを搭載したディスプレイが便利です。夜間に画面が明るすぎると眩しく感じるのを防ぎ、消費電力の抑制にもつながります。
防水・防塵性能(IP規格)
屋外に設置されるデジタルサイネージは、雨、風、埃、雪、湿度、温度変化など、過酷な自然環境に常にさらされるため、IP規格で示される防水・防塵性能が重要です。例えば、IP55以上 が屋外用として推奨され、粉塵の侵入をある程度防ぎ、あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がないレベルを示します。
より厳しい環境ではIP65やIP66など、より高い等級が求められます。適切なIP等級を選ぶことで、機器内部への水の侵入や埃の堆積を防ぎ、故障や誤動作のリスクを低減し、長期間にわたって安定した運用が可能になります。
耐候性
屋外の温度変化、紫外線、風雨 などの厳しい環境に耐えられる素材や設計である必要があり、耐候性の低い機器を屋外で使用すると早期の故障や性能劣化につながります。
温度対策(冷却・加熱機能)
屋外では、高温によるブラックアウトや低温による動作不良を防ぐため、冷却ファンやヒーター などの温度管理機能が重要です。屋外モニターにはファンやヒーターを内蔵しているモデルもあります。
保護ガラス(IK評価:耐衝撃性)
屋外に設置する場合は、外的要因による衝撃から画面を保護するため、IK評価で示される耐衝撃性を持つ保護ガラスが望ましいです。IK評価とは、外部からの機械的な衝撃に対する保護等級を示す国際規格です。IKコードはIK00(最低)からIK11(最高)までの12の強度クラスで定義されており、数値が高いほど高い耐衝撃性を持つことを意味します。
視野角
ディスプレイの画面を正面から見たときに最も鮮明に見える範囲から、画質が劣化せずに視認できる角度を示したものです。多くの人が様々な角度から画面を見る可能性があるため、広い視野角を持つディスプレイが適しています。多くの人が様々な角度から見る可能性のある場所では、178°程度の広い視野角を持つディスプレイが推奨されます。
設置場所
設置場所の日当たり、視認距離、スペースなどを考慮して、適切な輝度、画面サイズ、設置方法(壁掛け、自立など)を選ぶ必要があります。屋根下など日光の影響が少ない場所では比較的低い輝度でも良い場合があります。
屋外ディスプレイを選ぶ際は、自身の設置環境に合わせてこれらの要素を考慮しましょう。屋内ディスプレイを屋外用として使う裏技

「屋外用ディスプレイを導入したいけど、屋内用を屋外用として使えないの?」
通常、屋内用ディスプレイは屋外での使用を想定した設計になっていません。しかし、専用のボックス(エンクロージャー、ハウジング)を使用することで、屋内ディスプレイを屋外環境で利用することが可能になります。

ボックスは、以下のような機能により屋内ディスプレイを保護することが可能です。
- 防水・防塵性能:雨水や埃の侵入を防ぎ、ディスプレイ内部へのダメージを軽減します。IP規格に適合した製品を選ぶことが重要です。
- 温度管理機能:冷却ファンやヒーターが内蔵されている場合があり、屋外の急激な温度変化からディスプレイを守ります。特に直射日光が当たる場所では、内部温度の上昇を防ぐことが重要です。
- 耐衝撃性:外部からの衝撃やいたずらからディスプレイを保護する頑丈な構造になっています。保護ガラス(IK10認定)を備えた製品もあります。
- UVカット:紫外線による液晶パネルの劣化を抑制する機能を持つものがあります。
- 盗難防止:鍵付きの扉や固定用の金具などが備わっており、盗難のリスクを低減します。
- 視認性の確保:前面には透明な保護パネルが取り付けられ、表示内容を見やすく保ちます。反射防止加工が施されている場合もあります。
ボックスを使う際の注意点
ただし、これらのボックスを使用する際には、いくつかの重要な注意点があります。
完全な屋外ディスプレイと同等の性能ではない
屋外ディスプレイが持つ高輝度や広視野角などの性能は期待できない場合があります。特に直射日光下では視認性が低下する可能性が高いです。屋外用ディスプレイは、自然光を受けても視認性を確保する高輝度液晶パネルを使用しています。一般的に、直射日光の影響が大きい場所では2000cd以上の輝度を持つディスプレイが推奨されます。
設置場所の制限がある
ボックスの防水性能や温度管理機能には限界があるため、極端な高温多湿な環境や、直接雨風が強く当たる場所への設置は避けるべきです。
メンテナンスの必要性
ボックス自体も定期的なメンテナンスが必要です。特に冷却ファンなどの可動部品は、定期的な点検や清掃が必要になる場合があります。
コストがかかる
専用のボックスは相応のコストがかかり、屋内ディスプレイとボックスの合計金額が、最初から屋外ディスプレイを購入するよりも高くなる場合があります。
ディスプレイ用のエンクロージャーやハウジングには、屋内用、屋外用、産業用など様々な種類があり、素材や保護等級(IP規格)、温度管理機能、セキュリティ機能 など、多くの違いがあります。
ガリレオおすすめの屋外ディスプレイ

屋外ディスプレイを導入したいけど種類が多すぎて選べない... そんなあなたに、ガリレオがおすすめするLGの屋外ディスプレイ LG XE4Fシリーズを紹介いたします。
LG XE4Fシリーズは、屋外での情報発信や広告に最適な高輝度・高耐久性ディスプレイです。
- 圧倒的な明るさ(4,000cd/㎡)で、直射日光下でも画面がくっきり見える。これにより、昼間の屋外でも情報がしっかりと伝わります。
- IP56の防塵・防水性能で、雨や風の心配なく屋外に設置可能。厳しい天候でも安心して使用できます。
- IK10認証の保護ガラスにより、衝撃に強く、公共の場所でも安全。外部からの衝撃を最小限に抑えます。
- 広い視野角(上下左右178°)なので、様々な場所からでも見やすい。多くの人が同時に情報を確認できます。
- 偏光サングラスでも見やすいQWP(四分の一波長板)搭載。サングラスをかけている人にも美しい映像を届けられます。
- -30℃~50℃の広い動作温度範囲で、一年を通して安定稼働。
- 縦置き・横置きどちらにも対応し、設置場所やコンテンツに合わせて柔軟に設置可能。
- WebOS 4.0搭載で、ネットワーク経由でのコンテンツ管理や遠隔監視が容易。
- 50,000時間の長寿命と24時間連続稼働に対応。
- 薄型で洗練されたデザイン
LG XE4Fシリーズは、明るく、丈夫で、様々な環境に対応できるため、店舗の広告、施設の案内、イベント告知など、多様な屋外シーンで効果的な情報発信を実現します。

まとめ
屋外ディスプレイの導入は、店舗や施設のブランドイメージを高めるだけでなくターゲット顧客への強力なアプローチを実現し、あなたのビジネスに大きなメリットをもたらします。今こそ、屋外ディスプレイを導入し、情報発信力の強化、顧客エンゲージメントの向上などあなたのビジネスの成功のために屋外ディスプレイを導入してみませんか?
屋外ディスプレイを導入する際は、ディスプレイの視認性はもちろん耐久性や設置環境への適合性など重要な考慮事項が多くございます。
ガリレオでは、専門スタッフが屋外ディスプレイ選びをサポートさせていただきます。お客様のご要望や用途に合わせて、最適な1台を選ばせていただきます。お気軽にご相談ください。
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