【検証シリーズ】
店舗DX・マーケティング活用検証
i-PRO Remo.と12MP全方位AIカメラ
WV-S4176UX・DG-EX310/4

本検証では、12MP全方位AIカメラ(WV-S4176UX)と大容量エッジストレージ(DG-EX310/4)を組み合わせ、現場のインターネット通信帯域に負荷をかけることなく高画質・長期間の録画環境を維持するハイブリッドシステム構成を評価します。
さらに、i-PRO Remo. の特徴である追加料金不要の「TrAI(トライ)*」を活用し、全方位ヒートマップ解析機能による店舗内の来店客の動線や滞留時間の可視化を実施。
「監視・防犯」用途にとどまらない、店舗DXおよび売上向上に向けたマーケティングデータの収集・活用可能性を実証・検証します。
*「TrAI(トライ)」とは: i-PRO Remo. Serviceに接続したAIネットワークカメラとクラウドサービスを組み合わせ、業務改善に役立つAIアプリケーションとダッシュボードを標準サービスの範囲内で試せる仕組みです。カメラ映像を「見る」だけでなく、ライン通過人数やエリア内人数、人物属性などをAIで数値化し、クラウド上のダッシュボードでグラフとして確認できます。
これにより、店舗の来店客分析、混雑状況の把握、レイアウト改善、マーケティング施策の検討など、現場のデータを活用した業務改善に役立てることができます。
使用機器・ライセンス一覧表
ヒートマップ機能の実機検証とDX・マーケティング活用法
WV-S4176UXが備える全方位ヒートマップ機能を稼働させ、得られたビジュアルデータおよび解析データのマーケティング・店舗DXへの展開方法を検証しました。
360度全方位での通過密度・滞留時間の可視化
WV-S4176UXは高性能な魚眼レンズと約1240万画素のCMOSセンサーを搭載しており、1台のカメラで天井から店舗フロア全体(360度)を死角なくカバーします。(今回は社内撮影)

本システムにおける技術的強みは、カメラ本体(エッジ)側で高度な魚眼歪み補正やAI動体・骨格解析処理を完結させている点です。大容量の映像データを常時クラウドへ送信するのではなく、軽量な「解析メタデータ(動線・滞留データ)」のみをクラウドへ送信するため、ダッシュボードやWebブラウザー上において、カラーマップ(赤・黄・青等のビジュアル表示)がリアルタイムかつ超軽量で描画されます。
これにより、広範囲な店舗内における来店客の通過密度や立ち止まった「滞留時間」をビジュアルデータとして直感的に正確に把握可能です。
売場づくり改善・レイアウト最適化への活用
可視化されたヒートマップデータを用いることで、従来の「店員の感覚」や「POSデータの購買結果」だけに頼らないVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)の最適化が可能になります。
POSデータでは「最終的に買われた結果」しか把握できませんが、ヒートマップを活用することで「商品は手に取られた・関心を持たれて立ち止まられたが、購買には至らなかった(機会損失・見逃し課題)」という潜在的な店舗課題を可視化できます。
〇高滞留エリア(注目展示コーナー)の特定
来店客が多く立ち止まっている「熱源エリア」を特定し、主力商品や推奨商品の陳列場所、利益率の高いエンド陳列へ活用します。
〇低滞留エリア(素通りエリア)の改善
通過密度が低い、または滞留が見られない素通りエリアを明確化し、データに基づく棚割りの変更、動線を誘導する商品配置の見直し、注意を引くPOP・販促ツールの最適な設置場所決定に直結させます。
(例)カレンダーから特定の日付・曜日・時間帯(1時間単位など)をピンポイントで指定し、傾向を可視化できます。
欠品防止と売り逃しゼロへ
人通りや立ち寄りが集中するピーク時間帯を特定し、商品補充(品出し)のタイミング・頻度を見直すことで、欠品による販売機会の損失を防止。
シフト・人員配置の適正化
曜日や時間帯ごとの来客推移に合わせてフロアスタッフを適切に再配置。接客を手厚くすることで顧客満足度と購買単価を引き上げます。
チラシ・広告・セールの反響測定
特売セールの対象棚やチラシ掲載商品の特設コーナーにどれだけ集客できたかを売場ごとに測定。施策の成否を客観的に評価できます。
レイアウト・POPの効果検証
POP差し替えや棚割り変更の「前後」を数値比較し、売場改善施策の投資対効果(ROI)を明確に検証可能です。

エッジストレージ(DG-EX310/4)× i-PRO Remo.
クラウド連携の強み
現場録画を行う「エッジストレージ(DG-EX310/4)」と、遠隔一括管理を行うクラウドカメラサービス「i-PRO Remo. 」のハイブリッド構成は、技術的・運用面・コスト面で圧倒的な優位性を備えています。
〇高解像度映像のローカル保存(帯域負荷軽減とTCO削減)
12MPの超高画質映像をフルクラウド型(VSaaS)で常時アップロードする場合、現場のインターネット通信帯域を劇的に圧迫し、回線費用の増大やクラウドストレージ維持費の高騰といったトータルコスト(TCO)の肥大化が課題となります。
本構成では12MP映像を現場のDG-EX310/4へ直接保存するため、ネットワーク負荷を最小限に抑えつつ高画質・長期間の録画環境を実現します。
〇安定録画と確実な信頼性
録画処理がローカル環境で完結しているため、万が一インターネット回線に障害や一時的な途切れが発生した場合でも、現場での録画欠損が生じません。さらに、RAID1構成(2TB×2)の4TB HDDを搭載し、JC-STAR適合ラベル取得やRBSS認定、FIPS 140-2 level3/CC EAL7+認証セキュアエレメント搭載など、高いセキュリティと信頼性を保持しています。
〇用途に応じた柔軟な閲覧クライアント環境
i-PRO Remo. では、閲覧者の運用形態や端末環境(パソコン・スマートフォン・タブレット端末等)に合わせて最適な閲覧手段を選択できます。
〇Webブラウザー
日常的な手軽な確認や、TrAIによるマーケティングデータ・ダッシュボードの表示に最適
〇専用PCビューアー
最大64画面のカメラ映像をコマ落ちなくスムーズに動画表示可能。多拠点集中監視を行う本部にお勧めです。
〇i-PRO Mobile APP
スマートフォンやタブレットから外出先・移動中でも即座に映像確認・アラーム受信が可能。
〇LINE WORKS連携
使い慣れたチャットアプリで通知受信や映像確認ができるため、現場スタッフへの操作トレーニング不要で速やかな運用定着を実現します。
〇ランニングコストの圧倒的圧縮(高いROI)
常時映像送信を行わないエッジ記録型であるため、クラウド利用料を最小限に圧縮可能です。
5年ライセンス(DG-JLE105W:年6,000円/台[税抜])活用時にはカメラ1台あたり月額100円(税抜)相当で運用できます。フルクラウド型と比較して大幅なTCO削減と高い投資対効果(ROI)をもたらします。
まとめ
これまで防犯カメラは「事故・トラブル対策」や「抑止・監視」といった受動的なセキュリティツールとして導入されるのが主流でした。
しかし、高度なエッジAI解析とクラウド管理を融合させた本ソリューションにより、映像インフラは「店舗の売上向上」「VMD・現場改善」「店舗DX」を強力に推し進める能動的なマーケティングセンサーへとその役割を大きく転換します。
店舗の売場改善、VMD最適化、あるいは多拠点店舗DXを推進中のご担当者様・経営層の皆様は、従来の防犯にとどまらない映像データのマーケティング活用に向けて、導入してみてはいかがでしょうか。
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